1988年より九州電力と共同で、リチウムイオン二次電池を開発。今まで開発してきました電力貯蔵用大型リチウムイオン二次電池技術をベースに、よりエネルギー密度の高い移動体用(電気自動車用、ハイブリッド車用等)リチウムイオン二次電池も開発中。今後もより広い用途への適用を目指し、実用化に向けた大容量リチウムイオン二次電池の開発を継続。
電池リサイクルシステムの開発
リチウム二次電池の開発と自然エネルギーの系統連系円滑化蓄電システムへの適用
大容量バッテリを用いた次世代省エネ交通システムの開発
- 三菱重工技報 第45巻 第1号 71頁
当社が手がけているAPM (Automated People Mover) やLRT (Light Rail Transit)などの交通システムは人と環境にやさしい有効な移動手段として注目されている.近年自動車用を中心として開発が急速に進められている高性能な大容量バッテリを用いることで,電力利用の効率を上げるとともに,架線が無いことによる都市景観の向上やシステムの簡素化を図ることができる,地球環境に配慮した,新しいバッテリ駆動式交通システムの開発に取り組んでいる.社内の実験線での走行実績を重ね製品としての完成度を高めており,今後はお客様へのデモンストレーションも予定している.
リチウム二次電池を用いた系統連系円滑化蓄電システムの開発
リチウム二次電池の量産に向けた実証開始
- 三菱重工|リチウム二次電池事業に参入、来秋量産実証工場を稼働
三菱重工業は、リチウム二次電池事業への本格参入に向け、同電池の量産化実証工場を2010年秋頃までに長崎造船所(長崎市)内に建設・稼動させることを決めた。年間生産能力は6万6,000kWh(中型電池換算で約40万個)。電池は九州電力株式会社との20年に及ぶ共同研究により開発したもので、これまでサンプル供給を行ってきたが、今後はまず自社製フォークリフトや風力発電設備など多様な製品に組み込み市場投入する考えで、全社を挙げて新しい事業に育てていく。そのため、本年10月1日付で全社横断的な「リチウム二次電池事業化推進室」を立ち上げる。
当社は1988年から九州電力と電力貯蔵用大型電池の研究を進め、コンパクトで高い出力を長時間供給できる電池の製品化を実現した。主に移動体用の中型電池(定格容量165Wh)と、定置用(電力貯蔵用)の大型電池(同350Wh)の2種。
実証工場は今秋に着工する。量産技術実証ラインには、当社が保有する各種スラリー技術や印刷塗工関連技術、ターボチャージャーの量産管理技術などを総合的に活用。実証稼働を通じてラインの稼働率の確保、タクトタイムの短縮、電池性能の確認、原価低減などに取り組む。今後の市場動向を踏まえ、2011年をめどにさらなる本格的な量産工場着工を計画している。
全社横断的なリチウム二次電池事業化推進室は、原動機と汎用機・特車の両事業本部の要員で構成、共同で商品企画、量産化などを進める。技術本部、ものづくり革新推進部、エネルギー・環境事業統括戦略室などがプロジェクトを支援する。
当社は電池製造だけではなく、自社最終製品のシステム開発ノウハウを生かし、電池を組み込むことでより商品性の向上を狙う。
電池の用途として、移動体向けでは自社開発したハイブリッドフォークリフトに搭載するほか、関連会社への供給も検討、他社製品向けパワートレインとしての商品化も計画する。また定置用では風力発電設備や太陽光発電設備など、再生可能エネルギーの系統を安定化する蓄電装置として組み込むほか、九州電力とともに電力会社の非常用電源分野、環境に配慮した独立電源や離島のマイクログリッド用電源市場も視野に入れる。
電力保持特性に優れるリチウム二次電池は、環境規制の高まりとともに2010年以降急拡大が見込まれており、電気自動車やハイブリッド車など自動車用途が先行して拡大傾向にある。当社はエネルギー機械総合メーカーとして既存の高効率発電システム、自然エネルギー発電システム分野だけでなく、蓄電分野、特に産業用途に的を絞ることでさらなる省エネルギー社会の構築を目指す。
電気バスを三菱ふそうトラック・バスと共同で開発
- バスも電気で…三菱ふそう・重工が共同開発へ(読売新聞) - Yahoo!ニュース
三菱ふそうトラック・バスのアルバート・キルヒマン社長は29日、電気バスを三菱重工業と共同で開発する計画を明らかにした。
三菱ふそうの大型バスをベースにして、三菱重工が2010年から量産するリチウムイオン電池を搭載する。
11年後半にも試作車を完成させ、バス事業者の協力を得て路線バスとして公道で走らせる。使いやすさなどを検証したうえで、量産化する方針だ。
いすゞ自動車も慶応大と大型の電気バスを共同開発することにしており、乗用車と同様、バスでも電動車の実用化に向けた動きが加速してきた。